晩夏のドーハを撮影する技術

こんにちは、shuheiです。

長かったギリシャ旅行編も終わりとうとう帰国となりました。

今回は羽田空港からカタール航空を利用し、往復ともにドーハ国際空港でそれなりの長時間トランジットをしました。

その為、何箇所か撮影ができたのでレポートします。

それでは本日もよろしくお願いします。

ドーハ・ハマド国際空港

RICOH GR III, 1/80s, F8.0, ISO 100

中東のハブ空港として多くの旅行客がトランジットで利用する国際空港です。

その為、カタール航空のストップオーバーサービスやオプショナルツアーが非常に充実しています。

 

空港内施設もものすごい充実具合で、空港内にいくつものアート作品が展示されていたり、大きな室内植物園が展開されていたりと盛りだくさんでした。

国際空港にありがちな高級ブランドショップも立ち並び、暇つぶしに事欠かない空港です。

RICOH GR III, 1/30s, F2.8, ISO 125

往路は早朝6時に到着し、6時間ほどのトランジットの為、空港内を散歩したり、カフェで時間を潰したり、空港内のモノレールに乗って移動したりしていたらあっという間にアテネ行きのゲートオープンの時間になりました。

 

復路は14時頃に到着。出発は翌朝7時だったので空港から出てストップオーバーサービスで予約したホテルに宿泊しました。

四つ星ホテルにも関わらず4000円ほどで宿泊できましたが、ビジネスクラスやファーストクラスであれば無料で五つ星ホテルに宿泊できるそうです。

 

普通に入国すると予約していても利用できなくなるようなので、Discovery Qatarカウンターで手続きをしてから入国。タクシーでホテルに向かいました。

ドーハ市街地

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F8.0, ISO 100

時間は15時を回っていましたが、めちゃくちゃ暑い。天気予報を見ると44℃とかあるみたい。しかもすごい湿度。ほんの数分歩いただけでまるでサウナにいるようでした。

 

ホテルから20分ほど歩いて、スークワーキフという市場のような場所にきました。

RICOH GR III, 1/20s, F2.8, ISO 640

RICOH GR III, 1/20s, F2.8, ISO 640

 

高層ビルが立ち並ぶドーハのイメージからは一転して、アラブの伝統的な露店やレストランが並んでいます。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 30s, F16, ISO 100

そして、ドーハと言えばこの対岸の高層ビル群。

21時頃でようやくまあまあ暑い、くらいの気温になってきて(おそらくそれでも30℃以上ある)、街に活気が出てきました。

どうやら日中はあまりに暑い為みな外出しないそうです。子供達も広場で遊んでいました。

砂漠サファリ

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/25s, F6.3, ISO 3200

滅多に来れない中東の国で宿泊をするので思い切ってオプショナルツアーに申し込んでラクダちゃんに会いにいきました。

初めて砂漠来たし(一応伊豆大島の黒砂漠と鳥取砂丘は行ったことあるけど)、初めてラクダにも乗ってお散歩しました!

乗馬も経験ありますがラクダめちゃくちゃ背が高いですね。目線から地面まで3mくらいあるんじゃないかな。

夜のデューンバッシングへ

ラクダちゃんと遊んだ後はちょっと休憩をしてデューンバッシングへ。

デューンバッシングとはSUVに乗ってとにかく砂漠を走り回るアトラクション。

砂漠なので当然道なんてなく、砂丘から砂丘をとめどなくアップダウンを繰り返しながら暴走していきます。ディズニーにこんなのあったな?と思いながら走って行くと停められて、外に出てごらんと。

Nikon Z 6, SONY FE14mm F1.8 GM, 8.0s, F1.8, ISO 3200

出るとそこは星空が広がっていました。

もちろん、月齢読んでこのツアーに申し込んで、光害マップにも目を通して来ているので準備万端。

1〜2分で準備をして星景写真撮影をしました。

 

これが初めて海外で撮影した天の川です。

他にもツアーの車がヘッドライトをつけていたり、まだそこまで街から離れていないので完璧な条件ではありませんでしたが、日本国内関東圏の星景写真スポットと同程度の露出は得られたと思います。

 

常々海外で星景写真撮影したいなとは思っていたのですが、なかなか夜中に星が見える場所に行くのは海外だと色んな意味で怖いのでできるかなと心配していたのですが(とか言っておきながらフランスでも真夜中に僻地で出歩いてたけど)絶好の機会に恵まれて感無量です。

 

この日は23時頃ホテルに戻り、翌日3時に起床。5時前には空港に着き早々に出国手続きをして10日間の旅路を惜しみながら日本へと帰国しました。

 

RICOH GR III, 1/800s, F8.0, ISO 100

こちらは機内で撮影したおそらくカラコルム山脈パキスタンとインドと中国の国境あたりだと思うけどすごい光景だったのでGR IIIで撮ってたら「私も撮っていい?」と聞かれたのでいいよと言うとアンタCAじゃん。

海外の航空会社自由だな。

 

それでは今日はこの辺りで。

晩夏のデルフィとメテオラを撮影する技術

こんにちは、shuheiです。

今回はギリシャ編最終回、世界遺産であるデルフィ遺跡とメテオラを1泊2日で巡るバスツアーに参加します。

それでは本日もよろしくお願いします。

デルフィ遺跡

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F8.0, ISO 100

アテネから西に180kmほどに位置する紀元前からある都市国家の考古遺跡です。

写真は有名な古代劇場を見下ろした風景。

 

この辺りは山間部にあり、見下ろすと素晴らしい山岳風景が広がっています。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F8.0, ISO 200

この日はあいにく午前中にパラパラと小雨が降ったりと曇天模様だったのですが、この瞬間、スッと光が差し込んでくれました。

メテオラ

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/40s, F16, ISO 250

翌日、デルフィからさらに北に200km、カランバカという町からメテオラに向かいました。

ここは14世紀ごろ、戦禍を逃れてきた修道者たちによって建造された修道院がたくさん残っており、そのどれもが奇岩の上で神秘的な風景を残しています。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F16, ISO 100

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/250s, F5.0, ISO 100

さて、楽しかったギリシャ撮影旅行もこれで終了。
次回はカタール編です。

 

では今日はこの辺りで。

晩夏のアテネを撮影する技術

こんにちは、shuheiです。

エーゲ海の島々からスタートしたギリシャ旅行も折り返し、今日はミコノス島をフェリーで出発し、アテネピレウス港に入港。そこからメトロを利用してアテネ市街地、モナスティラキのホテルにチェックインしたところから始まります。

shuinout.hatenablog.jp

それでは本日もよろしくお願いします。

アテナイのアクロポリス

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F16, ISO 100

アテネギリシャの首都で世界最古の都市のひとつです。その特徴として市街地から遺跡群のあるアテナイのアクロポリスが風景に混じります。

RICOH GR III, 1/160s, F2.8, ISO 100

ここはモナスティラキ駅というメトロの駅で繁華街的な場所にある駅前広場ですが、奥に高台があり、そこが古代遺跡群広がるアテナイのアクロポリスです。

 

有名なパルテノン神殿もそこにあります。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/200s, F16, ISO 100

残念ながら修復中のため、足場が組まれていましたがペルシャ戦争の後、石造りで復旧した神殿がそこから2400年以上そこに建っているなんて本当に驚きです。

先日のデロス島と同様こちらも世界遺産として登録されています。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/200s, F16, ISO 110

ここアテナイのアクロポリスには他にもこういった劇場や神殿が点在していて、他のアクロポリスを眺めたりすることもできます。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F16, ISO 110

古代アゴラ・ゼウス神殿

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F16, ISO 250

アクロポリスを下って、街中を散歩しながら次の目的地、古代アゴに向かいます。

アゴラはかつて人が集まる広場であった場所で、モノの売り買いや集会などが行われていたそうです。

RICOH GR III, 1/500s, F8.0, ISO 200

こちらはゼウス神殿。パルテノンと同じようにこちらも修復中でした。

都市はストリートスナップの宝庫

RICOH GR III, 1/160s, F8.0, ISO 500

都市部はストリートスナップがイイ感じにハマりますね。

RICOH GR III, 1/640s, F8.0, ISO 800

RICOH GR III, 1/160s, F2.8, ISO 100

RICOH GR III, 1/160s, F2.8, ISO 100


次回はとうとうギリシャ編最後。現地オプショナルツアーを利用して世界遺産のデルフィとメテオラを巡ります。

 

今日はこの辺りで。

晩夏のミコノス島を撮影する技術

こんにちは、shuheiです。

前回に引き続き、ギリシャ編です。

shuinout.hatenablog.jp

2泊をして、船にてサントリーニ島を離れ、ミコノス島へ向かいます。

それでは本日もよろしくお願いします。

ミコノス島

エーゲ海に浮かぶ白い宝石」とまで言われるミコノス島。サントリーニ島からはフェリーで2時間ほどで到着しました。

サントリーニ島同様、このミコノス島も夏は大勢がバカンスに訪れる島で、10月からは閑散期となります。そのため10月後半からは店も空いていなかったり、ホテルの従業員も島から離れてしまうそうで、通年ミコノス島で暮らしている人はそんなに多くないそうです。

 

ホテルのチェックインも済ませたので徒歩でミコノスタウンを散策します。

そろそろ日没も近いので、夕暮れ時のリトルヴェニスも期待できそうです。

夕暮れのリトルヴェニス

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F16, ISO 640

街を歩いているとだんだん陽が落ちてきて、すぐに夕暮れの時間になりました。

この季節のギリシャの日没は19時頃。

海沿いに立ち並ぶおしゃれなバーやレストランがあるこのあたりはリトルヴェニスと呼ばれています。イタリアのヴェネツィアに雰囲気が似ているからだそうです。

 

ミコノスタウンのシンボルとも言える風車もこの近くにありました。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F16, ISO 100

うまく隠していますが、観光客がたくさんいます。7〜9月の繁忙期はもっと人が多いそうです。

 

翌日は朝から近くの無人島であり世界遺産の島ロス島に行くので、この日はこの後すぐにレストランで食事をしてホテルに戻りました。

ロス島

Nikon Z fc, NIKKOR Z 16-50mm f/3.5-6.3 VR, 1/1250s, F8.0, ISO 110

島全体が世界遺産ロス島はミコノス島からフェリーでおよそ30分ほどの無人島です。

島全体に古代遺跡が多く残るなんとも神秘的な島です。

 

たくさん歩きそうだったのでこの日のカメラはGR IIINikon Z fcで。Z fc久しぶりだな。

RICOH GR III, 1/400s, F8.0, ISO 500

島に着くとチケット売り場があり、入島料を支払って中に入ります。

だいたい3時間くらいかけてルートを徒歩で巡るのですが、見渡す限り遺跡だらけでとても神秘的な場所でした。

Nikon Z fc, NIKKOR Z 16-50mm f/3.5-6.3 VR, 1/250s, F8.0, ISO 400

この先に島で一番高い山があったので15分ほど登山。久しぶりの登山で息があがります(登山と言えるほどの高さではないけど)。

Nikon Z fc, NIKKOR Z 16-50mm f/3.5-6.3 VR, 1/1000s, F8.0, ISO 200

山頂からはミコノス島が見えます。

 

さてミコノスタウンに戻ります。

昼間のミコノスタウン

Nikon Z fc, NIKKOR Z 16-50mm f/3.5-6.3 VR, 1/640s, F8.0, ISO 100

日中のリトルヴェニスもいいですね。

街中のストリートスナップも捗ります。

RICOH GR III, 1/400s, F8.0, ISO 100

RICOH GR III, 1/400s, F8.0, ISO 100

RICOH GR III, 1/400s, F8.0, ISO 100

さて、次回はフェリーでアテネに渡り、古代遺跡を巡りながら街中も練り歩きます。

それでは今日はこのあたりで。

晩夏のサントリーニ島を撮影する技術

こんにちは、shuheiです。

先日ギリシャサントリーニ島に行って写真を撮ってきましたので、レポートしたいと思います。

何処を見てもかわいい街並みと火山が作ったダイナミックなカルデラが印象的で、なかなか日本では感じることのできない体験でした。

それでは本日もよろしくお願いします。

サントリーニ島

エーゲ海に浮かぶ無数の諸島のひとつで、サントリーニ島の愛称で呼ばれています。正式名称はティラ

4月から10月までの間、バカンスシーズンとして活気付く一方でシーズンオフになるとホテルやレストランも閉まってしまいます。まるで北アルプスの山小屋のような営業期間。

 

シーズン中は気候も安定していて晴天率も高く、バカンスで訪れる方も多い欧州の沖縄のような島です。

 

今回、カタール航空を利用して、羽田からドーハドーハからアテネ、そしてアテネからはセスナでサントリーニ島に入りました。

ドーハでのトランジット6時間とアテネでの1時間半を含め、トータル26時間ほどの移動時間がかかりました。ちょっと時間かかった。

 

島内での移動はバス、タクシー、レンタカー、そしてATV(バギー)から選びます。

本当はレンタカーを予約していたのですがちょっとトラブルがあり急遽ATVで島内を巡ることにしました。天気が良かったので気持ちよく回れました。

ハートオブサントリー

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/500s, F5.6, ISO 100

まず向かったのはカルデラが見えるハートオブサントリー

大きな岩にポッカリと穴が空いており、そこからカルデラとなった島の崖が見えました。

島の東側から南側にかけてはビーチが続いていますが反対に西側は火口のようなそびえる崖の壁となっています。火口のようなと表現していますがまさにかつての火口なんです。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F16, ISO 100

途中ではウェディングフォトかな、カメラマンが素敵な2人を撮影していました。

カンピアビーチ

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/60s, F16, ISO 100

次に島の南側にあるビーチ、カンピアビーチに向かいました。

すごく荒れた未舗装路を降っていくのですが、ATV、全地形型ビークルの名に恥じない走りを見せてくれました。こんなんディズニーのアトラクションでもお目にかかれません。ガッタガタのボッコボコで、身体中砂まみれです。

RICOH GR III, 1/500s, F8.0, ISO 100

海の家のような小さなカフェで休憩。

特に見どころはないものの、海の音を聞きながらのんびり。これが!これが海外旅行なんだなあ!平均睡眠時間2時間とかで何日も自転車を漕ぐのが海外旅行だと思ってましたがどうやら違うようでした。最高。

フィラ

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F10, ISO 2800

島にはいくつか集落があり、中でも最も栄えている島の中心街がフィラという街です。

ここには飲食店や土産屋が並ぶ商店街、島中のバスが集まるバスステーションなどがあります。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/160s, F13, ISO 500

だんだんと日が暮れて、夕方が近づいてきました。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/80s, F16, ISO 140

さて、ここからがサントリーニ島の本番です。

夕日が照らされたイアキャッスル

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/125s, F16, ISO 900

島の中央から一気に北西の先端まで向かいます。

フィラも賑わっていましたが、イアは明らかに観光客向けの賑わい方をしています。

アパレルショップも銀座や表参道のようなハイブランドのお店が立ち並び、明らかに高級そうなホテルやレストランが集まっていました。

そして観光客のお目当ては沈む夕日と、その夕日に照らされたイアの街並み。

ポストカードのような写真ですが、こんなに綺麗な夕暮れはサントリーニ島ならではです。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 1/60s, F1.8, ISO 800

日が暮れたら夜景も最高。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/8s, F4.0, ISO 800

お土産を物色してホテルに戻り、翌日のフェリーで次の目的地、ミコノス島へと出港しました。

 

ホテル周辺やレストラン

今回宿泊したイメロヴィグリという街も、ホテルやレストラン、カフェが点在する観光客のベッドタウン

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/80s, F8, ISO 400

RICOH GR III, 1/100s, F2.8, ISO 400

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F11, ISO 100

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/50s, F11, ISO 100

 

次回はミコノス島での3日間です。

それでは今日はこのあたりで。

【作例あり】NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sをレビューする技術

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 14s, F1.8, ISO 6400

こんにちは、shuheiです。

今回は愛用のZ単焦点レンズ、NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sのレビューをしてみます。

標準ズームレンズは持ってるけど、単焦点はどれを買ったらいいんだろう?とお考えの方は是非参考にしてもらえればと思います。

それでは本日もよろしくお願いします。

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

ズームレンズと比較すると開放F値1.8と、かなり明るいレンズ。そして35mmというとても使いやすい焦点距離で、僕は旅行中やお出かけの時のスナップによく使っています。

 

新品の実売価格は2023年10月時点で約11万円。ですが中古だと美品でも9万円ヤフオクやメルカリなどを利用すれば8万円を切ります。安い。

 

では早速このレンズの良いところと悪いところを挙げてみます。

良いところ

  • 焦点距離35mmが使いやすい
  • 開放F値1.8と明るい
  • 描写が非常に高精細

悪いところ

  • パースがついてしまう
  • 単焦点という割り切りが必要
  • レンズ内手ぶれ補正がない

 

焦点距離35mmが使いやすい

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 1/500s, F5.6, ISO 360

35mmの焦点距離ってスナップするのにとても便利な距離なんです。標準域と広角域のちょうど中間くらいの焦点距離

単焦点レンズはズームができないのでレンズ交換ができない場面では35mmでしか撮影できません。なので持ち出す時に結構割り切りが必要になるんですよね。僕もこれ1本しか持って行かないと言う時はかなり覚悟を決めていくのですが、スナップだとほとんど困らない。旅行でこの35mmと24-200mmを持って行ってもずっと35mmをカメラに付けっぱなしにしているほどです。

開放F値1.8と明るい

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 6.0s, F1.8, ISO 4000

ズームレンズと比較すると段違いに明るいレンズです。またボケも柔らかく自然な感じになるので、暗い室内のテーブルフォトなんかも綺麗に撮れます。オシャレなお店って写真映えすること意識する割に暗いお店多くないですか。困りますよね。大丈夫です、このレンズなら。

 

また、この明るさを利用して星景写真も楽しめます。星景写真撮影をするには少し焦点距離が長いので、シャッタースピードには気をつけないといけません。あまり長時間露光すると自転の影響で星が動いて線で写ってしまうからです。

描写が非常に高精細

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 1/400s, F1.8, ISO 100

Zマウントのレンズはどのレンズも高精細で、写りが非常に良いのですが、このS-Lineを冠した単焦点レンズは更に写りが良いのが特徴です。

他メーカーの単焦点レンズも使ったことありますが、ZのS-Lineは明らかに別格の写りをします。

質感をグッと掴みつつ、カラッと乾いた光を捉えるような写りは唯一無二ですね。

パースがついてしまう

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 1/30s, F1.8, ISO 100

さて、ここから微妙な点、欠点を挙げていきます。これはこのレンズの問題ではなく焦点距離の問題ですが、やはり35mmといえども近くのものを撮影すると強めのパースが現れてしまいます。

テーブルフォトでもテーブル全体を写すような使い方はとても向いているのですが、マクロ的な使い方をするとパースがキツくなってしまいます。これはどうしても適材適所で必ず起きることで、使い方が悪いとしか言いようがありません。

単焦点という割り切りが必要

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 1/160s, F8.0, ISO 100

こちらもこのレンズのせいではなく、単焦点レンズの宿命です。

もし今日はこのレンズ以外持っていかないと決めてしまうと、この日は35mmの焦点距離でしか撮影できません。

ふと現れた枝の上のスズメや、展望台から見える広大な景色なども35mmで勝負しなくてはならないある意味で潔く割り切らなければならない瞬間が出てきます。

 

しかしそれも35mm単焦点レンズの楽しみ方のひとつです。

また単焦点レンズで撮る訓練をしていると、被写体の大きさと自分との距離と背景を見て、どの位置にいれば良い構図を作れるかという目が養われていきます。

レンズ内手ぶれ補正がない

Nikon Z 6, NIKKOR Z 35mm f/1.8 S, 1/80s, F1.8, ISO 320

焦点距離35mmの単焦点レンズをAPS-CフォーマットのZ 50Z fcに付けると換算52.5mmと約50mmの単焦点レンズとして使うことができます。

50mmという焦点距離も標準域として非常に使いやすい焦点距離なのですが、Z 50もZ fcもボディ内手ぶれ補正が付いておらず、レンズ内手ぶれ補正機構のないこのレンズでは手ぶれ補正を意識して撮影しなくてはなりません。

 

ただ1/10秒のシャッタースピードで手ぶれが抑えられても被写体ぶれは止められないので、スナップや人物撮影をするならばやはり1/100秒、できれば1/250秒以下のシャッタースピードは必要になるのかなと思います。

NikonのZマウントミラーレス一眼カメラは感度耐性も強いセンサーなのである程度まではISOを上げて撮った方がいい絵が撮れますね。無理して低ISOで暗い写真を撮って、RAW現像で暗部を持ち上げた方がカラーノイズが乗っていたり、色分離ができていなかったり、扱いにくいデータになりがちなので、ISO3200くらいまでは何も気にせず上げてしまった方が幸せになれます。

まとめ

多くの人がスナップの際、好んで使う焦点距離である35mmのレンズ。使ってみるとなるほどと頷けるレンズですので、単焦点レンズに迷ったらこちらのレンズを手にとって貰えたらと思います。

それでは今日はこのあたりで。

【作例あり】NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRをレビューする技術

こんにちは、shuheiです。

今日はレンズレビュー、みんな大好き便利ズームNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRのレビューです。

それでは本日もよろしくお願いします。

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR

24mmの広角から200mmまでの望遠が撮れる、いわゆる便利ズームレンズです。

新品の実売価格は2023年10月時点で約105,000円、中古であれば8万円台で買える為、フルサイズのZマウントのカメラを買って、どのレンズを使おうかなって悩んでいる方に真っ先にオススメしたいレンズです。

 

まずはこのレンズの良いところと悪いところをざっと挙げます。

良いところ

  • 24mmから200mmまでの焦点距離を1本でカバーできる
  • 他の望遠レンズと比較しても軽くて持ち運びやすい
  • 非常に繊細な描写が楽しめる
  • レンズ内手ぶれ補正がついている

悪いところ

  • F4〜F6.3とボケないし暗いレンズ
  • S Lineと比較してしまうと描写力は劣る
  • 寄れない

特に旅行が好きな方は持っていて損はない万能なレンズです。

 

ではひとつずつ作例と一緒にご紹介します。

24mmから200mmまでの焦点距離を1本でカバーできる

広角24mmから望遠200mmまでの画角をカバーできるので、このレンズ1本あれば切り取れない画角はほぼありません

もちろん14mmといった超広角、400〜600mmを使った野生動物の撮影などは厳しいものがありますが、例えば旅先など、多くのシーンで対応できる画角です。

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F11, ISO 200

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F11, ISO 250

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F11, ISO 250

 

こちらは伊豆大島にサイクリングに行った時の写真です。上から24mm41mm200mm

同じ場所からほぼ同じ風景を広角域、標準域、望遠域の3つの焦点距離で撮影しています。

自転車に乗って移動している為、交換レンズを持つ余裕も交換するゆとりもありませんが、このように風景を色んな焦点距離で切り抜けるのはこのレンズ最大の魅力です。

他の望遠レンズと比較しても軽くて持ち運びやすい

Nikon Z fc, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/1000s, F6.3, ISO 450

こちらの写真はAPS-CセンサーのNikon Z fcにZ 24-200mmを付けて撮影したイルカショーです。

35mmフルフレーム換算で270mmの超望遠で撮影していますが、同じような焦点距離のZレンズを使うのならばNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR SNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 SNIKKOR Z 70-180mm f/2.8NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRが選択肢に挙げられますが、望遠大三元の70-200、100-400、180-600はいずれも1,000gを超える為論外。唯一70-180だけが750gと一応最も軽量ですが、24-200の570gには今一歩及びません。

非常に繊細な描写が楽しめる

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/200s, F8, ISO 110

Nikon Zシリーズのレンズについては全般的に言えることではありますが、高周波画像(線が細かい写真)の描写が美しいですね。ぜひ一度撮った写真を100%等倍表示で見てみてください。

旅行写真や風景写真で多用されるこのレンズは木の枝や高層ビルの窓など、細かいものが写真全域に写る場面で撮影されることが多いので、非常に重宝します。

 

また、ゴーストやフレアなども少なく、逆光耐性が高いのもポイントが高いです。

レンズ内手ぶれ補正がついている

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/20s, F6.3, ISO 3200

こちらはかなり暗い室内で撮影しました。焦点距離150mmに対してシャッタースピード1/20秒と、焦点距離に対してかなり遅めのシャッタースピードで撮影していますがまったくブレていません。

Nikon Zシリーズはカメラボディに手ぶれ補正機構が搭載されていますが、一部の機種ではされていません。そのため、どのカメラボディを使ったとしてもNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRを使えば手ぶれ補正ができます

 

レンズ名の最後についているVRVibration Reductionの略です。

 

さて、ここからは個人的に使いにくいと思っている点を挙げていきます。

F4〜F6.3とボケないし暗いレンズ

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/100s, F6.3, ISO 640

写真をボカすにはいくつか技術があります。望遠にするとか、被写体と背景の距離を開けるとか。そして一番わかりやすい絞りを開ける。

このレンズは望遠にすると絞りが変動してしまうので、このようなポートレートっぽい写真でもF値が6.3までしか下がらず、背景のボケが足りなくなってしまいます。

 

また夜間や室内などではF4でも暗いと感じることがあり、単焦点レンズや大三元レンズと比較してしまうとどうしても負けてしまいます。

S Lineと比較してしまうと描写力は劣る

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/160s, F16, ISO 220

NikonのZレンズは無印のレンズに比べるとより高級なS-Lineというレンズラインナップがあります。NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sのような大三元レンズ、NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sのような単焦点レンズなどがそれにあたります。

 

やはりS-Lineのレンズと比較するとどうしても描写も甘く見えるし、ゴーストやフレア、収差なども目立ちます。

ですが、こちらは10万円程度のレンズ、片やS-Lineは単焦点だったり、30万円を超えるような大三元レンズなので、比べてしまうのは酷かなと思います。

寄れない

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/50s, F6.3, ISO 2200

旅に食事は付きものです。そうした旅行先で入ったカフェ、レストラン、居酒屋などの料理を撮ろうとしても、最短撮影距離が長く座ったままの状態ではピントが合わないことが多いです。

狭い店内だと立ち上がって撮影するのも難しい場合があるので、諦めて同行者のお皿を撮影することもあります。

まとめ

Nikon Z 6, NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR, 1/50s, F16, ISO 100

アウトドアや屋外などの自然風景写真が好きな僕としては、開放絞りが大きいことがあまりデメリットにならない為、非常に重宝して使っています。

たまにNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sと入れ替えようかと悩むこともありますが、どうしても120mmから200mm、APS-Cセンサーのカメラに付けた時の300mmの画角が捨てられなくていつも持ち出してしまうくらい手放せないレンズです。

 

旅行やアウトドアがお好きなのであれば1本あれば本当に満足できるレンズなのでぜひ一度店頭やレンタルなどでお試しいただければと思います。

 

それでは今日はこの辺りで。