こんにちは、shuheiです。
今日はレンズレビュー、みんな大好き便利ズームNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRのレビューです。
それでは本日もよろしくお願いします。
- NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
- 24mmから200mmまでの焦点距離を1本でカバーできる
- 他の望遠レンズと比較しても軽くて持ち運びやすい
- 非常に繊細な描写が楽しめる
- レンズ内手ぶれ補正がついている
- F4〜F6.3とボケないし暗いレンズ
- S Lineと比較してしまうと描写力は劣る
- 寄れない
- まとめ
NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
24mmの広角から200mmまでの望遠が撮れる、いわゆる便利ズームレンズです。
新品の実売価格は2023年10月時点で約105,000円、中古であれば8万円台で買える為、フルサイズのZマウントのカメラを買って、どのレンズを使おうかなって悩んでいる方に真っ先にオススメしたいレンズです。
まずはこのレンズの良いところと悪いところをざっと挙げます。
良いところ
- 24mmから200mmまでの焦点距離を1本でカバーできる
- 他の望遠レンズと比較しても軽くて持ち運びやすい
- 非常に繊細な描写が楽しめる
- レンズ内手ぶれ補正がついている
悪いところ
- F4〜F6.3とボケないし暗いレンズ
- S Lineと比較してしまうと描写力は劣る
- 寄れない
特に旅行が好きな方は持っていて損はない万能なレンズです。
ではひとつずつ作例と一緒にご紹介します。
24mmから200mmまでの焦点距離を1本でカバーできる
広角24mmから望遠200mmまでの画角をカバーできるので、このレンズ1本あれば切り取れない画角はほぼありません。
もちろん14mmといった超広角、400〜600mmを使った野生動物の撮影などは厳しいものがありますが、例えば旅先など、多くのシーンで対応できる画角です。
こちらは伊豆大島にサイクリングに行った時の写真です。上から24mm、41mm、200mm。
同じ場所からほぼ同じ風景を広角域、標準域、望遠域の3つの焦点距離で撮影しています。
自転車に乗って移動している為、交換レンズを持つ余裕も交換するゆとりもありませんが、このように風景を色んな焦点距離で切り抜けるのはこのレンズ最大の魅力です。
他の望遠レンズと比較しても軽くて持ち運びやすい
こちらの写真はAPS-CセンサーのNikon Z fcにZ 24-200mmを付けて撮影したイルカショーです。
35mmフルフレーム換算で270mmの超望遠で撮影していますが、同じような焦点距離のZレンズを使うのならばNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 S、NIKKOR Z 70-180mm f/2.8、NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRが選択肢に挙げられますが、望遠大三元の70-200、100-400、180-600はいずれも1,000gを超える為論外。唯一70-180だけが750gと一応最も軽量ですが、24-200の570gには今一歩及びません。
非常に繊細な描写が楽しめる
Nikon Zシリーズのレンズについては全般的に言えることではありますが、高周波画像(線が細かい写真)の描写が美しいですね。ぜひ一度撮った写真を100%等倍表示で見てみてください。
旅行写真や風景写真で多用されるこのレンズは木の枝や高層ビルの窓など、細かいものが写真全域に写る場面で撮影されることが多いので、非常に重宝します。
また、ゴーストやフレアなども少なく、逆光耐性が高いのもポイントが高いです。
レンズ内手ぶれ補正がついている
こちらはかなり暗い室内で撮影しました。焦点距離150mmに対してシャッタースピード1/20秒と、焦点距離に対してかなり遅めのシャッタースピードで撮影していますがまったくブレていません。
Nikon Zシリーズはカメラボディに手ぶれ補正機構が搭載されていますが、一部の機種ではされていません。そのため、どのカメラボディを使ったとしてもNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRを使えば手ぶれ補正ができます。
レンズ名の最後についているVRはVibration Reductionの略です。
さて、ここからは個人的に使いにくいと思っている点を挙げていきます。
F4〜F6.3とボケないし暗いレンズ
写真をボカすにはいくつか技術があります。望遠にするとか、被写体と背景の距離を開けるとか。そして一番わかりやすい絞りを開ける。
このレンズは望遠にすると絞りが変動してしまうので、このようなポートレートっぽい写真でもF値が6.3までしか下がらず、背景のボケが足りなくなってしまいます。
また夜間や室内などではF4でも暗いと感じることがあり、単焦点レンズや大三元レンズと比較してしまうとどうしても負けてしまいます。
S Lineと比較してしまうと描写力は劣る
NikonのZレンズは無印のレンズに比べるとより高級なS-Lineというレンズラインナップがあります。NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sのような大三元レンズ、NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sのような単焦点レンズなどがそれにあたります。
やはりS-Lineのレンズと比較するとどうしても描写も甘く見えるし、ゴーストやフレア、収差なども目立ちます。
ですが、こちらは10万円程度のレンズ、片やS-Lineは単焦点だったり、30万円を超えるような大三元レンズなので、比べてしまうのは酷かなと思います。
寄れない
旅に食事は付きものです。そうした旅行先で入ったカフェ、レストラン、居酒屋などの料理を撮ろうとしても、最短撮影距離が長く座ったままの状態ではピントが合わないことが多いです。
狭い店内だと立ち上がって撮影するのも難しい場合があるので、諦めて同行者のお皿を撮影することもあります。
まとめ
アウトドアや屋外などの自然風景写真が好きな僕としては、開放絞りが大きいことがあまりデメリットにならない為、非常に重宝して使っています。
たまにNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sと入れ替えようかと悩むこともありますが、どうしても120mmから200mm、APS-Cセンサーのカメラに付けた時の300mmの画角が捨てられなくていつも持ち出してしまうくらい手放せないレンズです。
旅行やアウトドアがお好きなのであれば1本あれば本当に満足できるレンズなのでぜひ一度店頭やレンタルなどでお試しいただければと思います。
それでは今日はこの辺りで。