こんにちは、shuheiです。
今回もPBP2023の振り返り記事です。
この記事では事前の準備で間違ってしまったことや裏目に出たこと、もっとやっておけば良かったことなどを振り返ります。
それでは本日もよろしくお願いします。
- 筆者のスペック
- 補給食の準備
- レストランやカフェの事前調査
- 胃腸トラブル対策
- ボディクリームによる皮膚擦れ対策
- シャワー対策
- 出走直前の食事
- 暑さ対策
- ドロップバッグの所要時間
- 宿泊した宿について
- どこまで準備しても完全にはならない
筆者のスペック
年齢: 38歳
性別: 男
身長/体重: 173cm / 62〜64kg
体脂肪率: 18〜20%
ロードバイク歴: 約5年
2022年年間走行距離: 3,509km
19th Mt.富士ヒルクライム: 1時間50分27秒
2023BRM1211東京200弁天橋: 12時間27分
2023BRM311埼玉300常陸: 16時間6分
2023BRM318千葉400Go!白河: 25時間34分
2023BRM422埼玉600アタック二本松: 38時間34分
例によって僕の完走時のスペックを晒します。
PBP完走より富士ヒルブロンズって難しいんだなと実感した夏でした。
さて、では振り返っていきましょう。
補給食の準備
PBPでは普段の補給食がなかなか手に入りませんでした。日本からもいくつか持っていったのですが早々に尽きてしまったのです。
対策としては、サドルバッグやドロップバッグに日本から補給食を持っていくこと、そして世界的に普及しているSISの補給食に慣れておくことかなと思いました。
コントロールのバイクメンテナンスエリアでは自転車のパーツやジャージ、ヘルメットの他、補給食も取り扱いがありました。
しかしそのほとんどはあまり知らないメーカーのもの。唯一知っていたのはSISでした(もしかしたら僕が勉強不足なだけかもしれません)
SISはプロのロードレースでも利用されているので使い方を間違えなければ立派な補給食になるはずですが、いかんせん初めて見たので何を選んでいいかわからず、適当に買ってしまいました。
また、ジェルの補給食も少なく後述しますが胃が不調になってしまった時、補給ができなくて結構困りました。
レストランやカフェの事前調査
食事や睡眠などコントロールでやることはたくさんありますが、それらをコントロール外に外注していた方々はとにかく無駄なストップが圧倒的に少なかったように感じます。
走力のある人や経験のある人は柔軟に見つけたカフェやレストランで食事を摂っていたみたいですが、事前にルート上の目ぼしいレストランを探しておけば良かったです。
初めは調べるつもりでいたのですが、調べれば調べるほど本当に営業しているか不安になって計画に織り込むのはやめようと考えました。
数も膨大だし、そもそも国内ブルベでもPCや予め目星を付けたコンビニ以外で食事を摂ったことがほぼない為、計画への織り込み方が分からなかったのです。これはシンプルにランドナーとしての経験不足が露呈してしまいました。
胃腸トラブル対策
そんなわけで食事はもっぱらコントロールのバーで買ったサンドウィッチジャンボンばかりでした。これがまた硬くて硬くて、走りながら食べられるのは利点なのですが、なかなか消化できず、走っているうちに気持ち悪くなってしまう自体に陥りました。
暑さで水もガブガブ飲んでいたこともあり、胃液が薄まってしまったのだと推測しています。
これについての対策として、水を飲む時に一緒に味噌チューブなどを入れることで胃の中をいつも何か入っておく状態にしておくことをPBP中に参加者の日本人の方から教えていただきました。
ボディクリームによる皮膚擦れ対策
今回大きな問題になることはありませんでしたが、完走後ホテルでジャージを脱いでお尻を触ってみたら皮膚がゴワゴワになっているのがわかりました。
後日帰国後に薄いカサブタのようなものができていました。運が悪かったら走行中に皮膚が剥けてしまい、擦り傷となってシッティングフォームが取れなくなっていたかもしれません。
これまで多くのブルベでは不要でしたが、やはり1,200km。次回からはシャモワクリームなどの対策が必要そうです。
みなさんこちらを利用している方が多かったようです。
シャワー対策
今回、着替えこそしましたが、走行期間中一度もシャワーを浴びることができませんでした。
シャワーを浴びるタイミングは3回あったかなと思いますが、それぞれ30分程度かかってしまうことを考えると、完走時間の87時間43分から追加で1時間30分加算することになり、ギリギリ間に合う可能性ありますが、なかなか危ないタイムになってしまっていました。
走っている感じ、走力自体はそこまでドベというわけではなかったと思うので、やはりコントロールでの時間の使い方が良くなかったのかなと思います。
もしくはドロップバッグにボディシートと流さないシャンプーなどを入れておくと良いかもしれません。
出走直前の食事
出走当日は9時にドロップバッグを預けて、ホテルに戻ってからはギリギリまで寝て、19時出走の2時間前に会場入りできるように準備してバイクを持って電車に乗るだけと思っていたのですが、お昼ご飯と夜ご飯のことをすっかり忘れていました。
このままでは出走して30分もしたらハンガーノックでDNFとなってしまいます。
これはまずいと、僕のホテルはトラップが最寄駅だったのですが、わざわざサン=カンタン=アン=イヴリーヌまで自転車で向かって、バーガーキングで昼食を調達しました。
バカンス中で日曜日ということもあってほとんどのレストランが営業していなかったのですが、マクドナルドとバーガーキングだけは営業していて本当に助かりました。
イートインで昼食を食べ、テイクアウトで出走直前に食べようと思って注文したのですが、間違ってテイクアウトを2つ注文してしまい、出走してからも当分バーガーを食べていました。
「それウマそうだね!」と走りながら英語で声をかけてもらってしまい少し恥ずかしい。
実は本レジストリの時に、出走直前のミールチケットを予約することができたのですが、2019年の情報ではかなり混んでいたり、予約したのに売り切れになってしまったりと行動が制限されるような気がしたので、予約しなかったんですよね。
ただ今回の参加者でミールチケットを持っていた方は概ね追加で1時間早く到着して時間帯によって少し並ぶ必要はあったみたいですが、滞りなく食事されていたようでした。
暑さ対策
過去2回の情報から、ルデアックから以西、とくに朝方とても寒いということを聞いていたので、直前でインナーの計画を変更し、モンベルでスーパーメリノウールEXP. ロングスリーブを3着購入して挑みましたが、想定外の暑さ。
特に日中は毎日30度越えの真夏日で、ルデアックのドロップバッグではフリースジャージを着たので、スーパーメリノウールは一旦アタックザックにしまって走っていました。
正直こればかりは仕方ないのですが、もう少し暑い状況に耐えられるような装備をドロップバッグに入れておけば良かったなと思いました。
一応、本当に暑かった時のことを考え、インナーを1枚スーパーメリノウールよりは薄手のファイントラック ウォームインナーロングをドロップバッグに入れてあったので、復路ルデアックでは急遽予定変更、少し涼しいウェアでリスタートしましたが、快適度が上がりました。
ただ、PBP完走して翌々日の土曜日、パリ観光のために自転車を午前中乗り回していましたが、あの5日間とは打って変わって完全に秋の気候。もう数日この気温になるのが早かったらやはりルデアックやブレストの朝方は震えながら走ることになっていたと思います。
ドロップバッグの所要時間
以前SR600 Fujiで初めてドロップバッグを使って、ウェアを着替えたり、バッテリーの交換をしたりということを経験したのですが、ドロップバッグでの装備入れ替えの訓練をしていなかった為、ルデアックでの滞在時間の見積もりが非常に甘いものになってしまいました。
往路は時間的にもある程度余裕があったので良かったのですが、復路は余裕がなくなっていて、オンタイムでの行動が求められていました。しかも復路ルデアックは僕の3日目の仮眠所。必然的に所要時間が長くなるにも関わらず、荷物の入れ替えに時間がかかってしまい、予定よりも50分も遅刻して出走することになり、あわや復路タンテニアックのクローズ時間を落としかねない状況にまで追い詰められていました。
そこで反省したドロップバッグ対策は以下3つです。
- 事前に装備の入れ替えのテストを行い短時間で入れ替えられるように訓練をしておくこと
- ルデアックの滞在時間を他コントロールより20分ほど多めに見積もること
- 仮眠後は荷物をまとめてバイクに跨がればリスタートできる用意をしてから仮眠すること
特に最後の対策は事前準備なくできることなので徹底した方が良かったなと思います。
宿泊した宿について
実は初めはヴェルサイユにAirbnbを利用して民泊を予約していたのですが、6月になって急に先方都合のキャンセルが入ってしまいました。
このタイミングでキャンセルされてもめぼしいホテルは全然見つからないのでは、と思って探してなんとかサン=カンタン=アン=イヴリーヌ駅とトラップ駅の間にあるなかなか良さそうなホテルを抑えることができました。
ラッキーではあったのですが、スーパーやレストランからは遠く、移動にはTIERという東京で言うとLUUPのような電動キックボードのレンタルサービスを利用して移動していました。パリ市民からの熱烈な反対を受けて撤去されることが決まっているそうですが……。2027年のPBPにはないかも。
まあこれ自体は楽しかったから観光としては良かったのですが、やはり主要施設から近いホテルを押さえるに越したことはないかなと思います。
ただ、ドロップバッグの預け入れの日程を失念していて、もし当初の予定通りヴェルサイユの民泊のままだったら、出走当日午前9時のベストウェスタンに行って帰ってくるのもなかなか大変だったのかなと思います。結局タクシーを使ったのであんまり関係なかったのかもしれませんが。
どこまで準備しても完全にはならない
事前準備はかなり綿密に計画して用意した為、いずれも致命的なミスや準備不足はなかったかなと思いますが、あくまでも時間内に完走することだけを目的とした戦略なので、PBPを100%楽しむにはここからさらにいろんな準備が必要になってくると思います。ほとんどが走力のトレーニングになると思いますが。
次回は、みなさんお待ちかね、PBP2023の旅費の総額を集計しお伝えします。
ちょっと特殊なシチュエーションではあったのですが、次に参加する誰かの参考になれば嬉しいです。
それでは今日はこのあたりで。